鹿児島建築視察ツアー(1) | 有限会社 海老原建築

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Column

2024.03.03

鹿児島建築視察ツアー(1)

さて。いよいよ1回目。鹿児島建築視察ツアーです。

鹿児島に降り立ってから三日間のツアー。

そもそもこのツアーは2022年から即日設計に参加している、伊礼さんの住宅デザイン学校のツアー。

初日はベガハウスさん。二日目はシンケンさん。三日目はベガハウスさんの手掛けた店舗と、堀部安嗣さんの設計物件を視察。の予定。

ベガハウス -T邸-

まず訪れたのは、ベガハウスの社員さんのご自邸。敷地は高低差のある敷地。鹿児島はけっこう起伏があるんですね。でもこういう土地が暮らしを割と豊かにしますよね。

アプローチは二か所。駐車場側と玄関正面。コンクリートに石積みかな?木々に囲まれてとても好印象。車はギリギリ建物。。さすが自邸、、攻めますね。。


庭側も良いプロポーション。。。杉板の外壁と深い軒。そこに佇む割った薪。最高。


室内は、なんといっても、隣の建物を外して、桜島への抜けが確保できているリビングの出隅部分。

(桜島がきれいにうつっていない!撮影力の無さよ。。)

隣家のベランダをしっかり壁で隠してます。

こっちの方がわかりますかね。遠方に桜島。

傾斜のある土地だからこそ、こういった景色が切り取れたりします。平坦な土地よりもドラマチックな内部空間になりますね。

この開口部はどっちも引違戸の片方殺しでした。

左殺しはやりにくいのですが、マグネット式の隠し木でクレセント隠してました。

こういうの楽しい。。(マニアックで何言ってるかわからないと思いますが。。すいません。。)

漆喰仕上げの内壁の出隅部分には無垢材の保護。実用さも忘れていないのがいい。


ちなみに、このお宅では、「和紙」がポイントになっています。

「何か一つこだわる」的な風習がベガハウスさんにはあって、建築主の知人の和紙作家の方と一緒に色々やってみたとのこと。

ダイニングテーブルが、なんと和紙仕上げ。。。和紙をこれでもかと重ね貼りしてあるそう。

寝室も内装が全部和紙。(こっちは写真撮ってなかった。。)

また、床材がアピトン。枠材はニヤトーという組み合わせも初体験。

アピトン床も、ニヤトー枠も割といいかも。。。


4人家族で建物は約25坪。このくらいがやっぱりちょうどいいなあという素敵な住宅。
工務店ならではというか各所の寸法や納まり自体をけっこう攻めていたりして、初日の1棟目からすでにやられはじめているのでした。。

<続く>